婚外子がいると遺産分割はどうなる?婚外子の相続問題について弁護士が解説

婚外子 遺産分割

「父に、自分たち家族が知らない子供がいたことが判明した」 、「婚姻関係のない相手との間に子供がいるが、自分の死後、その子に財産を遺せるのか不安だ」、「婚外子がいることは知っているが、連絡を取ったこともなく、どこにいるかも分からない。」

相続の手続きを進める中で、あるいは生前の相続準備において、婚外子の存在は、非常にデリケートかつ複雑な問題を引き起こします。

かつては「隠し子」などと呼ばれ、相続においても不平等な扱いを受けていた時代もありましたが、現在の法律は大きく変わっています。今回は、婚外子の相続の仕組みと、トラブルを回避して納得のいく解決を得るための方法を、専門家の視点から詳しく解説します。

1. 婚外子を巡る相続の現状とリスク

相続が開始された際、婚外子の存在が発覚すると、それまで円満だった家族関係に大きな亀裂が入ることが少なくありません。また、婚外子の存在を知っていてもそれまでに交流がないため、そもそも所在が分からなかったり、円滑に協議を進めることができません。具体的には、以下のような問題が生じます。

 

  • 遺産分割協議がストップする:

  • 相続手続きを完結させるには、相続人全員の合意による「遺産分割協議」が必要です。一人でも欠けると手続きは進まないため、面識のない婚外子との話し合いは避けて通れません。

  • 感情的な対立の激化:

  • 突然存在を知らされた配偶者や子供たちにとって、婚外子の存在は受け入れがたい場合があります。感情的なもつれから、話し合いが一切拒絶されるケースも珍しくありません。
  • 法的期限の切迫:

  • 相続放棄や相続税申告には期限(3か月や10か月)があります。婚外子との連絡が取れないまま時間が過ぎ、大きな不利益を被るリスクがあります。

2.そもそも婚外子とは?

婚外子(非嫡出子)とは、婚姻関係にない男女間に生まれた子をいいます。これに対して婚姻関係にある男女間に生まれた子を嫡出子といいます。

政府の人口動態統計によると、出生数に占める婚外子の割合は年々増加しており、2024年では2.6%となっています。出生数は年々減少傾向にありますが、婚外子の割合は増えています。婚外子が関係する相続問題は今後も増えるのではないかと思われます。

人口動態調査 人口動態統計 確定数 出生上巻 4-29 嫡出子-嫡出でない子別にみた年次別出生数及び百分率 | 統計表・グラフ表示 | 政府統計の総合窓口

3. 知っておくべき「婚外子の相続権」のルールについて

現在の日本の法律において、婚外子の相続権はどのように定められているのでしょうか。

法定相続分は「嫡出子」と全く同じ

大きな転換点となったのは平成25年(2013年)12月の法改正です。婚外子の相続分を嫡出子の2分の1としている法律が憲法14条1項に違反するとした最高裁判所の平成25年9月4日の決定を受け法改正がされました。その結果、現在は嫡出子(法律上の婚姻関係にある夫婦の子)も婚外子も、相続分は全く同じ割合(1対1)となっています。

相続権を得るための前提条件「認知」

父子関係において、婚外子が相続権を得るためには、父親による「認知」(自分の子であると認めること)が必要です。

  1. 任意認知: 父親が存命中に役所へ届け出る、または遺言書によって認知すること。
  2. 強制認知(死後認知): 父親の生前や死後に、子やその母親が裁判を起こして親子関係を確定させること。死後3年以内であれば申し立てが可能です(民法787条)。

※「認知」とは、婚姻関係にない男女の間に生まれた子供について、父親が自分の子であることを法的に認める手続きを指します。

4. 専門家である弁護士に依頼するメリット

婚外子の相続問題は、当事者だけで解決しようとすると、所在調査に膨大な労力が必要になったり、また、言葉の端々に感情が乗り取り返しのつかない対立を招くことが多々あります。弁護士が介入することで、以下のような大きなメリットが得られます。

  • 冷静な第三者としての交渉: 弁護士が代理人となることで、感情的な対立を切り離し、法的な根拠に基づいた建設的な話し合いが可能になります。
  • 確実な戸籍調査: 職務上認められた権限により戸籍や住民票等で相続人の所在を調査し、相続人の漏れを防ぐとともに、所在の明らかでない相続人の所在も調査できます。
  • 不利な条件での合意を防止: 相手方の過大な要求や、法的に根拠のない主張を退け、依頼者の正当な利益(法定相続分や遺留分など)を最大限に守ります。
  • 精神的ストレスの大幅な軽減: 相手方との直接のやり取りをすべて弁護士が引き受けるため、日常生活の平穏を取り戻すことができます。

 

5. 鴻陽法律事務所からのメッセージ

相続は、単なる財産の承継ではなく、故人の想いを受け継ぎ、残された方々がそれぞれの人生を歩み出すための大切な通過点です。しかし、婚外子の問題が絡むと、その負担は非常に重いものとなります。

鴻陽法律事務所では、相続問題について累計800件以上の相談実績と100件以上の解決実績をもつ弁護士が経験とノウハウを活かし、複雑な人間関係が絡むケースでも粘り強く、そして誠実に解決へと導きます。

「どう話し合えばいいかわからない」、「相手の居場所がわからない」といったお悩みでも、まずは一度ご相談ください。相談者の方の不安な気持ちに寄り添い、親身になって解決してまいります。

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