【解決事例】関係性のよくない兄弟間での遺産分割を協議で解決できた事例
相談者:Xさん
被相続人:父
遺言:無
・背景
父が亡くなり、相続人は兄と弟の2名でした。弟であるXさんが、兄と関係性が良くなく、スムーズに話ができないとのことで相談に見えました。
・弁護士の関わり
Xさん自身では協議ができないため遺産分割協議の代理人として受任することになりました。相手の兄は自分で分割協議書を作成し、この内容で合意して欲しいとの主張をしていましたが、Xさんの法定相続分を大幅に下回る内容であり、到底受け入れることはできませんでした。当職にて法律に則りつつ、話し合いでの解決からある程度譲歩した内容で提案をしましたが、兄は全く受け入れませんでした。こちらとしてはそのような内容では、調停もやむを得ないと伝えたところ、相手の兄にも代理人が付きました。
・解決内容
相手にも代理人が付いたことで、代理人間で協議を行いました。代理人間で法律に基づき、かつ妥当な解決案を模索し、最終的に当初の兄の提案よりもXさんの取得分が570万円増加する形で協議が成立しました。
・所感
相手の兄は感情的になると大声を出すような人であり、当事者同士での話し合いが難しい状況でした。そのような場合には感情に流されず法的観点から冷静に交渉できる弁護士が代理人につくことで、依頼者の方の精神的負担も無くなり、また、調停や審判になった場合の見込みも分かっているため自信をもって交渉でき、依頼者の方の利益へとつながります。